最低なコンディションであった。およそ旅のはじめににはふさわしくないことに4連続徹夜明けの出発だった。

こんな事になったのは言うまでもなくアナル山本との根性焼きのようなビタミン剤合戦の結果だ。
やってはいけないと分かっていながらやってしまう・・・

出発1時間前まで炙っていたせいで飛行機の中では皆寒くて毛布をかぶっているのにオレだけ汗ダラダラ・・・
いけない汗を流していた。
日本到着は夕方だった。
あらかじめ予約してあるホテルへと向かう。

何故、実家に帰らないのかだって?
フフッ・・・男には家なんてモノはねえのさ、と言うのは大嘘で帰ればお袋の無限連鎖説教が待っているのは分かり切ったことだ。

辛いと分かっていることをやるほどオレは人間出来ていない。
しょうがなく都内に安ホテルを取った。

成田からは京成スカイライナー。
全席指定の喫煙席だった。

忘れていた日本にはたばこ吸っていい電車があったのだ。
席はガラガラだった。

この列車に入ってすぐに気づいた。
当たり前のことだがたばこ臭い。

タイにはない臭いだ。

なにか懐かしいと思っていたら、これは昔の日本の臭いだった。
列車内でもホームでもかつてはこの臭いが普通だった。

もう忘れてしまったが昔は満員電車内でどうやってたばこを吸ったのだろうか?

喫煙席に残る昔の日本をかぎながらショボイ千葉の風景を見ていた。
空港が出来て何十年も経つのに相変わらず成田はどうしようもない土地だった。

そんなことをしている間に日暮里に着いた。
ホームが狭い・・・スーツケースをガラガラ轢きながら常磐線を乗り継ぎ南千住へ。

ウーン・・・ショボイ駅だぜ。
よたよたとプリントアウトした地図を頼りに歩く。

地域的には山谷に当たる場所だ。
つまりドヤである。

サダル・カオサンとくれば日本では山谷だ。
オレとしてもそんなところの方が気楽でいい。

その時だった!
こっこれは!!泪橋じゃねえか!

『ジョー!立つんだジョー!!』などと叫ぼうと思ったが、どぶ川は埋め立てられて暗渠となり、川がないので橋はなく、当然、丹下ジムもなかった。

・・・明日に向かって打つことも出来ない。

名作『あしたのジョー』の舞台である泪橋は交差点の地名として残っているだけだった。
この泪橋からほど近いホテルはドヤというのは綺麗すぎるビジネスホテルだった。

だた、部屋の狭さは想像を絶する。
普通はね・・・でもオレはカオサン経験者だ。

カオサンのパッカー部屋を畳にしたようなかんじ、部屋とホテルの設備は今時の日本らしく近代的でカオサンとは比べものにならない。
風呂も大浴室とコインシャワーで24時間。

部屋のテレビは普通のチャンネルとインターネット、オンデマンドとかで訳分からないが24時間東映映画チャンネルとエロビデオチャンネルが流れている。

疲れ切ってビタミン剤が切れたオレはエロビデオチャンネルで女子高生が犯されるのを見ながら泥のように眠ってしまった。


外道風土記、2007年12月12日

外道の細道、2007年10月2日



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