最後に風の歌を聴いたのは何時か。

サムヤン市場2階にある大食い食堂で飯を食っていた。
このエリアは都心の一等地にも関わらず、チュラが投げやりな土地貸しをしているため低層の建物ばかりで、この飯屋は実質3階の高さにあるため辺りを見渡すことが出来た。

ショボイしもた屋ばかりのエリアだ。

遮る建物がないため風がよく吹き抜け気持ちいい。

なにか懐かしく思えた。
そう、風の音だ。

殺伐としたバンコクで音は多いがその多くは騒音や嬌声・怒号のたぐいだ。

風の音は小さすぎて聞こえない。

ショボイ首都圏の田舎に育ったオレは風の音が好きで、また怖い思いもした。
夕暮れ時の雑木林で夕立が近づくとき、悪魔の悲鳴のような風音におののき急いで家に帰った。

かつては当たり前に聞けた、あの風の歌を聴かなくなって久しい。

風が無くなったわけではない、オレ自身がそういう環境でなく、またその声を聞く能力を失ったのかもしれない。

みなさんは何時最後に風の歌を聴きましたか?

外道の細道、2009年7月20日


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