納豆評論家は聞いたこと無い。
セレブ納豆も、納豆料理専門店も聞かない。

なにより、すべてを規格化しないと安心できない日本にあって、ブランド納豆はない。

当たり前すぎるからかもしれない。
納豆と言えば、水戸だった。
でも、水戸ブランドの納豆とは言わない。
ただの水戸納豆。

場合によっては、インスタントラーメンより下に格付けされる、なげやりな食品。

オレは納豆大好き。
あんな粘ついた、ヤギのクソみたいなマジに腐った豆で、好物にも関わらず食うたびに、『なんてキモイもの食っているのだろうか・・・』となにか納得できない。

今日も納豆買ってしまった。
富士スーパー。

原発事故以来の大異変。
おはよう納豆売り切れ。
水戸納豆大量売れ残り。

水戸は、福島から近いと言うだけで敬遠されている。
秋田のおはよう納豆人気沸騰。

あらゆる産業が根付かない、地方交付税交付金のブラックホール、日本中の善意の墓場である秋田で、唯一根付いた地場産業。

秋田最大の企業である、おはよう納豆は偉大だった。
津波と放射能で、ゴジラが暴れ回ったような惨状を呈している東北で、唯一無傷。

仕事はないが放射能もない、日本最強の過疎県だ。

オレもおはよう納豆ファンになった。
納豆なんてなんでも良いと思っていたが、風評に思いっきり影響され、おはよう納豆を食い始めたのだが、確かに水戸よりうまい。

腐った豆だがうまい。
ヤギの糞に似ているがうまい。

巻きずし以外の用途がほとんどない、挽き割り納豆も美味かった。
秋田は納豆だけでいいような気がしてきた。

バンコクにも秋田県人会があるそうだ。
会員数25人・・・まあ、それぐらいで良しとしよう。
秋田に産業はないし。

煩悩の夕暮れ、2011年5月30日号


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