お風呂屋黙示録にもあったけど、チンチンの大きさと快感とは、あまり関係がないそうです。

今は昔、湾岸戦争のあった年、オレはタンザニアの首都ダル・エス・サラームでブラブラしていた。

日本人どころか白人すら滅多に見かけず、たまにインド人経営の店を見つけると、ホッとしてしまうくらい、周囲を黒人ばかりに囲まれていたオレは、チンチン小さいコンプレックスにかかっていた。
それほどまでに、奴らのチンチンはデカかったのだ!

トイレなどで隣り合わせた、黒人のチンチンを偶然見てしまうのだが、オレのチンチンがガン(銃)だとすると、奴らのモノはキャノン(大砲)だった。

すっかり自信を無くしたオレは、薬局でコンドームを「スモールサイズ」と指定して買ったりして、ますます暗くなっていた。

そんなある日、オレの泊まっていたホテルに、一人の日本人女性が来た。

物騒なブラックアフリカで、一人旅をするような女性は、やはりそれなりの人で、「ウン、君 は一生一人で大丈夫だ!」と言いたくなるような、強烈な個性を持った人が多い。

その日来たユリさんも、そんな独特の雰囲気を持った人だった。

彼女の旅の目的はズバリ、”ビーチボーイ遊び” だった。

知ってる人も多いと思うけど、ビーチボーイとは、まあ ”海辺にいるヒモ” みたいな奴らで、女の金に依存して暮らしている。

既に数度、アフリカを訪れているユリさんは、その度にビーチボーイの巨大なチンチンをハメまくって、この世の極楽を満喫したそうだ。

この人なら、オレの疑問に答えてくれるに違いない!
そう確信して、オレは彼女に訊いた。

「今までやった一番大きいチンチンは、どれくらいデカかった?」

「カリが口に入らなかった」

ウーン、なんて具体的でわかりやすい答えだ!
信用できる人だなー、思い切って訊いてみよう。

「やっぱり、チンチンがデカイ方が気持ちいいのかな?」
ユリさんは少し苦笑しながらこう言った。

「何言ってんのよアンタ、黒人のがどれだけデカイと思ってるの、あれは痛いじゃなくて、下手したら怪我よ!」

彼女が言うには、大きいチンチンは痛いだけで快感はない。
最初の1週間は、マンコが腫れて、ガニ股で歩かなければならない。

女のマンコは、入れるチンチンによって、拡がったり縮んだりするので、どんなにデカくても、10日もやり続ければ痛くなくなる。

同様に真珠入りも痛いだけで気持ちよくない(何でそんなこと知っているのだ・・・)。

「あたしがアフリカの男にはまっているのは、チンチンじゃなくて人柄よ」
ユリさんはそう言った。

半年近くアフリカにいたオレは、上手く口では説明できないが、その言葉の意味を理解できた。
ユリさんによれば、アフリカのビーチボーイは”世界一甘いてやさしい大嘘つき”だそうだ。

と言うわけで、大きさと快楽に因果関係は無いそうだ。
しかし、ユリさんは最後に気になることを言った。

「慣れたら大きい方がいいわよ、当たり前でしょ?」

・・・やはりそうか。

煩悩の夕暮れ、2002年4月1日号 (発行年が不明だったので、購読者数より推定)


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