日本人で溢れている某MPでのこと。
雛壇の中にいるタマダーの娘たちがどうも気に入らず、椅子に座っているサイライから一人選んだ。

日本人に人気がありそうな顔立ちで、物腰から口数の少ないところまで、(こりゃ、日本人の恋人でもいるんだろうか)と推測できた。部屋に入ってから訊いてみると、最近まで日本人の男と同棲していたという。
その男は帰国したらしい。
赴任が終わって日本に戻っただけであるが、娘はかなり未練たっぷりだった。

風呂に入りながら、ベッドでマッサージをしてくれる間、ずっとその男の話ばかりを聞かせる。

うんざりして相槌を打つだけだったが、彼女はこちらが聞き上手だとでも勘違いしたのだろう、調子に乗って出会いから恋人になるまで、幸せだったという一年間のこまごまとした日常生活に至るまで、語り続けた。

この娘、物腰からしてMP嬢というよりもクラブの女という感じだったが、やはり、出会いはクラブだったらしい。

「あたしを愛してくれたのは、本当に彼だけ!」と信じて疑っていないようだった。

が、幸せな日々は過ぎて、彼は日本に戻るということになり、食えなくなった彼女はMPに転身したのだとか。

25歳を過ぎていたと思うが、男との思い出から抜け切れない、まだ、心はあの男のもの、といった感じ。

こちらとしてはどうでもいいのだが、いざ、コトに及ぶと、そのフェラチオのねっとりしてゆっくりしたこと。イライラするほどだった。

ファックも同じようで、ゆっくりゆっくり腰を動かして決して急がせないように注文をつける。

おれはお前の恋人の影じゃねえぞと思いながらも、彼女は目を閉じて唇を舐めていた。

あの男のことでも思い出しているのだろうか。

こちらが果てた後も、きつく目を閉じたまま、「ねえ、あたし、よかった?・・・幸せだった?」と独り言のように繰り返していた。

呆れた。身体を離そうとすると、「待って!・・・まだ、ダメ・・・抱いて」という。

アレが萎えてコンドームが外れそうになるぞと心配しても、彼女は全く無関心。

その恋人の男というのはこういうのが好きだったのかと思うと、興ざめした。

彼女曰く、その男、ゆっくりと攻めるのが好みだったらしいが、果てた後もすぐに抜かず、また始めるという芸当ができたらしい。
「抜かず三発」が当たり前だったという。

「彼、最高で14回もイカせてくれたことがある」というだけあって、無類のナニ好き娘だった。

じゃあ、二度も三度も求める客がいいのだろうと訊くと、彼女、恥ずかしそうに、「うん」と答える。彼女、ゆっくりとかなり長時間ファックしてもらうのがお気に入りだったそうで、そういうお客がいたら、彼女から進んで延長してもらうそうな。

そういう客の電話番号リストまで見せてくれた。

彼女は普段は店で働きながら、性欲が募ってきたら、自ら客に電話をして押しかけ、客の住んでいるコンドーに出向いて一晩中ファックしてもらうのと言っていた。

ちょっと名前の知れているスクムビットのコンドーをことごとく知っていたから、まんざらでもない。

それでも、今いちばんのお気に入りの客は最高で7回しかイカせてくれなかった、彼も二回しかイカなかった、やっぱり、前の恋人が忘れられないと漏らした。

それじゃあ、このおれは?と訊いたら、彼女、ニタニタして、「あんまり、巧くないみたい・・・」とはっきり言う。余計なお世話だ。

「だって、イッたあとも、ちゃんと、あたしの中で勃起していてくれなくちゃ・・・」と真顔で言われて、「これが普通だと思うけどねえ・・・」としか答えられなかった。

おれはダメなのか?と一瞬疑ったが、すぐに打ち消した。この娘の性癖なのだ、と自分を慰めた。
からかい半分に、おれの電話番号欲しいかと訊いたら、彼女、「たぶん、かけないと思うから・・・」ときっぱり。

勝手にしろ。

続 MP嬢の裏事情、2009年5月31日

外道の細道、2009年5月5日


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